ボーナスに関しては、まず何をすれば良いのでしょうか。
まずはボーナスのお金を大きく増やそうだなんて野心は持たないことです。
みなさん、恐らくお金に関しては漠然とした不安を抱えていると思います。その不安の多くは「老後のお金」。
「人生100年時代、働けなくなった時にお金がなくなったら大変」ということです。
では、その不安を解消するためにはどうすれば良いのか。ということで、多くの金融機関は投資信託などの投資商品を勧めるわけです。
不安だから増やしましょう、というわけですね。
でも、たとえばボーナスとして支給された50万円で投資信託を買ったとしましょう。
それは5年後、あるいは10年後に100万円になっているのでしょうか。
もちろん、そうなっている可能性があることは否定しません。
しかし、買った投資信託が半値になったなんて話は、これまで何度もありました。
恐らく今、投資信託で儲かっている人は、この10年くらいで投資を始めた人が多いのではないでしょうか。
こういう人は、株価が大きく下げた時の怖さを知りません。
たった2年で半値に!
今からたった15年くらい前、「サブプライムショック」や「リーマンショック」という大きな金融市場の混乱があって、その時、値段がそれこそ半分以下になった投資信託もありました。
かつて「1兆円ファンド」といって話題になった、とあるファンド。
多くの人はここに退職金を預けましたが、その値段は、たった2年で9392円(2007年7月9日)から、3579円(2009年3月9日)まで値下がりしました。
半値どころか60%以上もマイナスです。
だから、ボーナスで投資をしてみようと考えている人もいると思いますが、悪いことは言いません。
ボーナスで投資は注意して下さい。
では、支給されたボーナスを増やすための投資はダメだとしたら、一体どうすればいいのでしょう。
ボーナスを「普段の生活費の補填」や「単純消費」に使う人はお金が貯まらない人。
お金持ちはそんな使い方はまずしません。 ボーナスで生活費の補填をするなんてもってのほか。
毎月の給料の中で買えないものは買ってはいけないものなのです。ではボーナスはどう使うか。負債を抱えている人は、その負債をなるべく早く減らすことです。
投資信託なんてマーケットの暴落に直面したら、あっという間に半値になります。
でも、株価が半分になったとしても、ローン金額は半分にはなりません。当たり前ですが、借りたものはしっかり利息もつけて返済する義務が、債務者にはあるのです。
住宅ローンなんて、負債の最たるもの。このところタワーマンションブームがありましたから、今は会社員でも数千万円の住宅ローンを抱えている人が、珍しくも何ともありません。
なかには全額フルローンの頭金なしで高額物件を購入したという豪の者もいます。これ、考えようによっては物凄いリスクです。
この負債を返すことが先決であると思います。
~おしまい~