よく言われるのは、宝くじは受取金が非課税だが、中央競馬等の公営競技は主催者に一定額を控除された上に払戻金にも税金がかかるので納得がいかない、というもの。
宝くじやサッカーくじは払戻金を受け取った個人に対して所得税は発生しない。
これは法律によって定められたものである。対して、中央競馬等の公営競技の払戻金に対しては当せん額に対して一時所得が課せられる。
一時所得は、ふるさと納税の返戻金、保険金の受取額、ポイント利用時の金額等を累計で合算し計算するが、1年間あたり50万円の特別控除がある。
一時所得に該当する累計額から特別控除を除した金額に1/2を掛けた金額が一時所得として税金(所得税、住民税)の対象となる。
住民税は課税所得金額に対して10%だが、所得税は累進課税制度が用いられているため、受取額に比例して段階的に税率が高くなっていく。
令和2年度を例にとると、宝くじは53%、サッカーくじは50%が控除されている。
そこで、売上に対して当たったときにもらえる金額の割合を当せん金率とし、1億円が当たったときの受取額を掛け、期待値にあたる実効還元率を計算した。
利用者の納税ありきではあるが、それでも宝くじやサッカーくじと比較すると中央競馬(公営競技)のほうが実効還元率の数字は高かった。
高額の1億円当せんを例にとったとはいえ、実効還元率が宝くじ・サッカーくじと中央競馬に大差がみられなかったことから、中央競馬も納税ありきで設計された娯楽であると感じらます。
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