「果物や野菜、他の食べ物でも、本来は食べても問題ないと考えられている物のうち、ある特定の物を食べたとき、人によっては体がそれを『異物』と認識してしまうことがあります。異物だと誤って認識されると、その物質から体を守ろうとして免疫システムが過剰に働いてしまい、その結果、体にさまざまな症状が現れます。これが食物アレルギーが起きる仕組みです」
「2020年に行われた『即時型食物アレルギーによる健康被害に関する全国実態調査』によると、果物類のうち最も症状が出やすいのはキウイフルーツで、バナナやリンゴ、モモも比較的出やすいと報告されています。他にも、メロン、マンゴー、スイカなどでアレルギー反応が出る人もいます。野菜は果物より頻度は少ないですが、トマト、ジャガイモ、ズッキーニ、キュウリ、ニンジン、セロリ、アボカドなどが挙げられます。
症状はかゆみやじんましんといった皮膚の症状、むくみ、せき、息苦しさなど全身症状のほか、唇が腫れたり、喉がイガイガしたり、口の中がかゆくなったりといった口腔内だけに症状が出る場合もあります。近年の食物アレルギーはこの『口腔アレルギー症候群』といわれるタイプの報告が増えていて、花粉症との関連も分かっています。重症の場合は『アナフィラキシー』というショック症状に至ることがあります」との専門家の見解もあります。
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