パートの年末調整|必要書類の書き方と記入例(扶養控除等申告書・基礎控除申告書)
パートやアルバイトも年末まで働いていれば、扶養内の有無に限らず年末調整の対象になりえます。ここではパートやアルバイトで年末調整に求められる書類と書き方について解説します。
【目次】
年末調整の必要書類とは
扶養内で働くパートも会社から要請があれば年末調整は必要です。年末調整は、正しい所得税の計算をするための仕組みで、所得税を計算するためには各種控除に関する申告書を提出する必要があります。年末調整に必要な書類は以下のとおりです。
「扶養控除等(異動)申告書」の書き方
「扶養控除等(異動)申告書」は、給与所得者本人が受ける扶養控除などを申告するための書類で、年末調整を行う全従業員が提出対象となります。提出期限は、原則、その年の最初の給与を受け取る前日までとなっています。提出がないと年末調整が受けられないので注意してください。
扶養内で働くパートの場合、家族の扶養者は夫などのため、パートで働く自身の情報は、図のピンクで囲っている部分のみの記入で問題ありません。氏名や個人番号など、申請者本人の情報を記入します。水色の枠で囲っている給与の支払い者に関する内容は、会社によってはすでに印字等で記載済みの場合があります。空欄の場合は、会社に書き方を確認し、指示に従うようにしましょう。
「基礎控除申告書」の書き方
「基礎控除申告書・給与所得者の配偶者控除等申告書・所得金額調整控除申告書」は、給与所得者本人が受ける基礎控除・配偶者控除等・所得金額調整控除を申告するための書類です。
このうち扶養内パートの人が記入するのは「基礎控除申告書」の部分です。基礎控除とは、年間の所得合計が2,500万円以下の人を対象に最大48万円控除するものです。
本人情報欄
右上の本人情報欄には氏名、フリガナ、住所を記載します。
給与所得者の基礎控除申告書欄
①給与所得(収入金額)
今年の年末までの見込みの年収を記入します。(①例:900,000円)
年収とはパート先から支払われた金額のことで、税金などを差し引いたいわゆる「手取り」ではなく、通勤手当を除いて支払われた総額です。
②給与所得(所得金額)
次に裏面の表より所得金額を計算し記載します。(②例:350,000円)
収入金額が900,000円なので、青枠部分を参照して次のように計算します。
900,000-550,000=350,000円
③給与所得以外の給与の合計額
給与所得以外の収入があれば記載します。(③例:空欄、もしくは0円)
今回は給与所得のみと仮定して空欄にしています。
④本年中の合計所得金額の見積額
所得の合計の見積額を計算して記載します。(④例:350,000円)
⑤判定
控除額の計算は、収入金額が900,000円なので、900万円以下にチェックをいれます。(⑤例:900万円以下に✓)
⑥区分 ⑦基礎控除の額
判定表にある区分(⑥例:A)と基礎控除の額(⑦例:480,000円)を記入します。
こちらからは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。