○「燃え尽き症候群」の症状や原因、対策の話
専門家によると、
「燃え尽き症候群とは、分かりやすく言うと、仕事上のストレスなどによって心身がすっかり疲れ果ててしまった(バーンアウト)状態です。
心理学の概念であり、燃え尽き症候群という医学的病名はなく、精神疾患名にあてはめると、大部分が『適応障害』になるでしょう。
燃え尽き症候群になると、長期間にわたる職業上のストレスによって、慢性的な疲労感を覚え、仕事に対してネガティブな気持ちにしかなれず、自己効力感が失われていきます。
原因の大半は過重労働です。
救急医療の現場で働く看護師、医療現場に出たばかりの研修医などが、燃え尽き症候群を呈することが知られています。
長期化、重症化すれば、うつ病を発症してしまうこともあるでしょう」
多少の過重労働があっても、それが一時期のことであって、働きがいを感じられるなら、何の問題もないことがほとんどでしょう。
しかし、これまで前向きに頑張ってきたのに報われない気持ちでいっぱいになり、徒労感を覚え、疲労感が抜けなくなり、加えて、睡眠障害、ささいなことに対するイライラ感などが見られたら、燃え尽き症候群の危険信号です。
『燃え尽き症候群かな?』と思って心療内科、精神科の病院やクリニックを受診しても、多くの医師は『適応障害』『軽症うつ病』『軽いうつ』と診断するでしょう。
というのも、先ほど説明したように、燃え尽き症候群は心理学の概念だからです。
治療としては、適応障害の治療に準じて、快眠・快食・快便が得られるような生活指導を行い、職場環境の調整、さらには、頑張り過ぎたり、まじめ過ぎたりする性格傾向に対する助言を行います。
それでも改善が得られない場合には、抗不安薬、睡眠薬、抗うつ薬などを用いた薬物療法を行うのが一般的とのことです。
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