○専門家は今年の冬はインフルエンザが流行すると予測
厚生労働省は、2022年の冬は、新型コロナの感染拡大が夏を上回り生じる可能性があるのに加えて、季節性インフルエンザ(インフル)も流行し、より多数の発熱患者が同時に生じる可能性があると、注意を呼びかけている。
新型コロナとインフルの同時流行に備えて、国民ひとりひとりに自主的に感染予防の行動を実行してもらい、高齢者や基礎疾患をもつ人など重症化リスクの高い人を守るとともに、医療を通常通り受けられる体制を確保するため、保健医療体制の強化、重点化を進めていくとしている。
インフルエンザは、国内で新型コロナの流行がはじまった2020年2月以降、患者報告数は急速に減少し、危惧されていた新型コロナとインフルエンザの同時流行もなかった。
これは、新型コロナ対策として普及した手指衛生やマスク着用、3密回避、国際的な人の移動の制限などの感染対策が、インフルの感染予防についても効果的であったからだと考えられる。
南半球でインフルが流行 日本にもウイルスが持ち込まれる可能性が
しかし、日本感染症学会によると、2022~2023年シーズンは、インフルの流行の可能性が大きい。
南半球の国では、2022年前半からインフルの流行が起きている。
オーストラリア政府の報告によると、2020年と2021年は、日本と同様にインフル患者は極めて少なかったが、2022年は4月後半から報告数が増加し、例年を超えるレベルの患者数となっており、医療の逼迫が問題となっている。
北半球の冬季のインフル流行の予測をするうえで、南半球の状況は参考になる。今後、海外からの入国が緩和され、人的交流が増加すれば、国内へウイルスも持ち込まれると考えられ、日本でも今秋から冬には、同様の流行が起こる可能性があるという。
さらに、過去2年間、国内での流行がなかったために、社会全体のインフルに対する集団免疫が低下しているおそれがある。
そのため、一度感染が起こると、特に小児を中心に社会全体で大きな流行となる可能性があるとのことです。
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