一部の物質で有害性が指摘されている有機フッ素化合物・PFAS。
このところ、国内各地で国が設けた「暫定目標値」を超える濃度のPFASが相次いで検出されています。
ただ、国内ではまだ健康影響について十分な知見がないとされ、環境省は来年度から健康への影響について研究を本格化する方針です。
各地で何が起きているのか?どんな対策が考えられているのか?最新情報をまとめました。
PFASとは 健康影響わかっていることは
PFASとは1万種類以上ある有機フッ素化合物の総称です。水や油をはじき熱にも強いことから、フライパンや食品の包み紙など身近なものに使われてきました。
しかし、一部は分解されにくく、体に蓄積されることから有害性が指摘されていて、中でもPFOSとPFOAという2つの物質は、現在、国内で製造禁止となっています。
アメリカの学術機関は、PFASの血中濃度が高いほど、脂質異常症、腎臓がん、子どもの発育の低下、抗体反応の低下につながるおそれがあるとして注意を呼びかけています。
一方、国は、日本国内ではPFASによる健康影響について「確定的な知見がない」という立場です。このため来年度から、神経発達や生殖、免疫系への影響や発がん性などについて、本格的な研究を進める方針とこのおです