「ら抜き言葉」は日本語に定着しています。
文字数が少ないほど自然な感じがし、「見れる」「着れる」「寝れる」はもちろん、「起きれる」「食べれる」「投げれる」ぐらいは自然でしょう。
「信じれる」「炒めれる」「試みれる」ぐらい長くなるとやや引っかかる人も出てくるかもしれませんが、なかには使っている人もいるでしょう。
「ら抜き言葉」は話し言葉ではふつうに使えますが、言語の変化にたいして保守的な書き言葉ではまだ違和感があるようで、とくにフォーマルな文章では避けたほうが賢明です。
◎「さ入れ言葉」
違和感があるのは「ら抜き言葉」にかぎりません。
ほかにも「さ入れ言葉」「れ足す言葉」「だ抜き言葉」があります。
今回は、「さ入れ言葉」を確認します。
【Before】
・明日は休日出勤の代休で、勤務を休まさせていただきます。
・事務手数料は一律15%でやらさせていただいています。
「さ入れ言葉」は、一般動詞に現れる「ら抜き言葉」とは異なり、五段動詞に現われます。
「させていただく」という形を使いたい場合、上一段動詞や下一段動詞であれば、「決めさせていただく」「考えさせていただく」のように「させていただく」を付ければよいのですが、五段動詞に機械的に「させていただく」をつけてしまうと、「休まさせていただく」「やらさせていただく」のように「さ」が過剰になってしまいます。
この過剰な「さ」にたいする違和感から「さ入れ言葉」と呼ばれます。
五段動詞の場合、「休ませていただく」「やらせていただく」で十分なのです✨