各年代の独身者の貯蓄額
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和3年調査結果」に掲載されている、20歳代~50歳代のデータを見てみましょう。
・20歳代:平均値・179万円 中央値・20万円
・30歳代:平均値・606万円 中央値・56万円
・40歳代:平均値・818万円 中央値・92万円
・50歳代:平均値・1067万円 中央値・130万円
ちなみに、金融資産非保有の割合は20歳代が39.0%・30歳代が36.3%・40歳代が35.7%・50歳代が35.7%です。
平均値は一部の富裕層が引き上げている場合があるため、より実態に近い数値は中央値が参考になります。
平均値に対して中央値がかなり低い一因として、上記の金融資産非保有割合が3割以上いることが考えられます。
○独身者の老後にかかる費用を平均値から算出
国立社会保障・人口問題研究所の「人口問題研究所の調査」によると、単独世帯の割合は2040年時点で人口の39.3%に昇るとされています。
年々増え続けるおひとりさまですが、老後に備えておきたい貯蓄は一体どの程度なのでしょうか。
平均値を使って計算していきます。 総務省統計局の「家計調査報告」によると、1ヶ月にかかる単身世帯の消費支出は15万3611円です。
老後を65歳以上と仮定し、男女それぞれの平均寿命から逆算した必要年数をかけると以下のようになります。
・男性(平均年齢81歳 - 65歳 = 16年):15万3611円 × 12ヶ月 × 16年 = 2949万3312円
・女性:(平均年齢87歳 - 65歳 = 22年)15万3611円 × 12ヶ月 × 22年 = 4055万3304円
平均寿命の参考資料:厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」 補足として、1か月にかかる15万3611円の内訳のなかにある「住居」費用は1万7832円なので、賃貸のケースは想定されていません。
65歳以降で賃貸にお住まいの際は、上記で算出した消費支出に家賃が上乗せされますので、注意して下さい。
こちらからは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。