65歳以降の「平均貯金額」はどのくらいなのか?
貯金が2000万もある人って少ないの?
一時期に老後資金は2000万円が必要だと話題になりました。
そのため、老後の備えとして2000万円の貯金を目標としている方もいるでしょう。
そこで、65歳以降の方の平均的な貯金額はどうなっているのか、統計調査の結果を基に考えていきます。
目次
1 65歳以降の平均貯金額はどれくらい?
2 単身世帯に限った場合、貯金額の平均はどれくらい?
3 2人以上の世帯での貯金額は?
4 65歳以降でどれくらいの老後資金があれば安心できる?
5 まとめ
○65歳以降の平均貯金額はどれくらい?
ある調査会社の調査によると、世帯主の年齢が60歳代の総世帯(金融資産を保有していない世帯を含む)での金融資産保有額の平均は、
1689万円、中央値は552万円となっています。
世帯主が70歳代では平均が1755万円、中央値で650万円です。
60歳代、70歳代のいずれも金融資産保有額の平均は、
1700万円前後となっているものの、中央値で見ると3分の1程度になります。
また、金融資産保有額の平均のうち、預貯金は、
60歳代で791万円、
70歳代で737万円となっており、
これらの点から考えると、65歳以降で実際に2000万円もの老後資金を有している世帯は少なく、
貯金額となると700万円から800万円の範囲が一般的といえるでしょう。
○単身世帯に限った場合、貯金額の平均はどれくらい?
続いて、単身世帯で確認していきます。60歳代の単身世帯(金融資産を保有していない世帯を含む)の金融資産保有額は、
平均で1388万円、中央値で300万円です。
また、70歳代の世帯では、
平均は1433万円、中央値は485万円となっています。
金融資産保有額は70歳代の平均でも2000万円には遠く及びません。
さらに金融資産保有額のうち、
預貯金は60歳代が691万円、
70歳代は570万円となっていることから、6
5歳以降の単身世帯において平均的な貯金額は、
500万円台後半から700万円に近い金額と考えられます。
○2人以上の世帯での貯金額は?
最後に、2人以上の世帯で確認してみます。
世帯主の年齢が60歳代の世帯(金融資産を保有していない世帯を含む)では金融資産保有額の平均が
1819万円、中央値が700万円となっています。
70歳代となると平均で1905万円、中央値では800万円です。
2人以上の世帯でも金融資産保有額の平均は2000万円を超えてはおらず、中央値では1000万円を下回ります。
そして、金融資産保有額のうち預貯金は、
60歳代で834万円、70歳代で814万円です。
これらの統計から、やはり2人以上の世帯においても65歳以降で2000万円の老後資金がある世帯は少ないことが想定され、
平均的な貯金額では800万円程度と考えることができます。
○65歳以降でどれくらいの老後資金があれば安心できる?
今回確認したデータを参考にすると、65歳以降は貯金を含め、
60歳代・70歳代の総世帯での金融資産保有額の平均(約1700万円)に近い1500万円ほどの老後資金があれば、ある程度は安心できると考えられます。
しかし、実際に1500万円の老後資金があれば不安がなくなるとは言い切れません。
より確実に老後に備えられる貯金額などについては、65歳以降の収支を基に考えていくことが必要になると思います。
こちらからは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。