要支援2と要介護1の違いとは。
利用できる介護サービスを比較
○要介護度を決める流れ
要支援2と要介護1の状態の目安
利用できる介護サービスが違う
要介護度のうち、要支援2と要介護1は非常に近しい状態にありながら、利用できる介護サービスに大きな違いがあります。
こうした差が生じるのは、主に認知症状の有無によって分けられているとされています。
今回は、双方の違いについて比較していきます。
○要介護度を決める流れ
介護保険サービスを利用するには、お住まいの市区町村へ申請を行い、認定を受ける必要があります。要介護認定には、
要支援1・2、要介護1~5までありますが、どの区分に認定されるのかは、介護認定審査会によって決定されます。
要介護認定の流れは、以下の通りです。
○認定申請
訪問調査及び主治医意見書の作成
1次判定
2次判定(介護認定審査会)
要介護状態区分等決定
訪問調査による高齢者の心身の状況調査の結果と主治医意見書の意見をコンピュータに入力します。
コンピュータ判定では、調査項目ごとに設けた選択肢によって高齢者を分類し、そこから要介護認定等基準時間を推計。
仮の要介護度を決定。
要介護認定等基準時間は、「介護に要する時間」のことです。
要介護認定等基準時間は、ものさしであり、実際の介護時間とは異なります。
○要介護基準時間
区分
要介護認定等基準時間
非該当
要支援1
要支援2・要介護1
要介護2
要介護3
要介護4
要介護5
要介護認定等基準時間が「32分以上50分未満」の場合に、
要支援2または要介護1の対象となります。
要介護認定等基準時間が同等である要支援2と要介護1の境界線は、一概に線引きはできませんが、「認知症がある場合」や「主治医により状態が不安定(体調が悪化する可能性がある)」と判断されると、要介護1になる可能性が高いといわれています。
○要支援2と要介護1の状態の目安
以下が要支援2と要介護1の状態例です。
【要支援2】
身だしなみや居室の掃除など、身の回りの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。
歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とすることがある。
排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる。
【要介護1】
身だしなみや居室の掃除など、身の回りの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。
歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とすることがある。
排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる
理解力の低下がみられる。
先述の通り、認知症がある場合は要介護1と認定されることが多く、
理解力の低下の有無が要支援2と要介護1の判断の分かれ目になると考えられます。
もし良かったら、参考にされてください。
こちらからは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。