現在、国内外で流行の主流となっているのがオミクロン株の亜型「BA.5」の系統だが、オミクロン株の新しい変異株が各国で複数報告されている。
厚生労働省に助言する専門家組織が新変異株の中で注目しているのが、欧米などで増加している「BQ.1」と、アジアで増加した、「XBB」。
BQ.1はBA.5から派生したもので、さらに変異が加わった「BQ.1.1」も増加している。XBBはBA.2由来の変異株2種の遺伝子が混ざったものだ。
国立感染症研究所によると、国内でもBQ.1(BQ.1.1含む)とXBBが増加しており、今月21〜27日時点ではBQ.1は13%前後、XBBは5%前後になっていると推定。
専門家組織のまとめでは、両者ともに感染力や重症化リスクがBA.5より高いことを示すデータは報告されていない。
ワクチン接種や感染で得られた免疫をすり抜ける「免疫逃避」の性質が強まっている可能性があるという。
ある専門家は国外の状況などを踏まえ、「BQ.1のみ、またはXBBのみが優勢になるというよりは、これらや他の系統も同時に流行していくことが想定される」と指摘する。
専門家によると、変異株の置き換わりに加え、年末に向け忘年会など飲食の機会が増えることを挙げ「ピークを迎えたとしても直ちに減少に向かわず、横ばいや再増加の可能性がある」と強調した。
他の専門家によると、「BQ.1やXBBは、ともにオミクロン株の派生型。(免疫逃避の性質が強いとしても)オミクロン株対応ワクチンは一定の効果が見込まれ、特に重症化の予防効果は期待できる。対策としてはワクチン接種が重要になる」と話す。
首相官邸によると、オミクロン株対応ワクチンの接種率は11月25日時点で15.5%にとどまっているとのことです。
こちらからは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。