「支払いは現金のみ」の病院やクリニックがあるのは、大きな病院ではキャッシュレス決済の導入がかなり進んでいると思いますが、小さな病院やクリニックでキャッシュレス決済が増えない理由は、大きく2つあります。
デジタルトランスフォーメーション(DX)が進んでいない小規模病院やクリニックが多いという点と、決済手数料が負担であるという点です。
前者は、昔ながらのクリニックだと、電子カルテや電子決済システム自体の導入が難しいという現実があります。
いまだに紙カルテを使用しているようなクリニックも多く、受付の人もITアレルギーがあるなど、そういうクリニックでは導入が難しいと思います。
一方、ITを抵抗なく駆使できるような若手医師 のクリニックでは、システムの導入自体はそんなに難しくないと思います。
後者は重要なポイントです。
保険診療は、基本的に単価が国によって決められており、どの病院で検査や治療を受けても、基本的に同じ額が請求されます。
病院やクリニックが自由に価格を設定できないため、決済手数料の数%とて、経営上バカにできないのです。
その点、美容系の医療機関は、基本的に全額自己負担のため、自由に価格設定できるので、電子決済を導入している所が多いです。
キャッシュレス決済ができる病院やクリニックは、確実に増えてくるだろうと思います。
それは社会でDXが進むにあたって、取り組んでいかざるを得ないからです。
例えば、オンライン診療の場合、電子決済ができないと、結局、支払いのためクリニックに出向くことになり、オンライン診療の意味がありません。
オンライン診療がもっと一般化すれば、電子決済を導入するクリニックは増えてくると思います。
コロナ禍で、オンライン診療を行うクリニックは確実に増えています。
多くの病院で、新型コロナに感染した患者さんに対するオンライン診療を行っており、その場合は電子決済が増えています。
また、高額な薬を扱うクリニックも増えてきており、そのような医療機関ではキャッシュレス決済を導入していくと考えられます。
最先端のクリニックや病院では、事前にクレジットカードを登録しておくことで、診察後に会計の待ち時間なしで帰れるという画期的なシステムを入れているところもあるようなので、今後に期待したいと思います。
こちらからは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。