地方は都心部と比べると、家賃が安くなります。
総務省統計局が発表している「平成30(2018)年住宅・土地統計調査」の結果によると、東京都の平均家賃は8万1001円だったのに対し、鹿児島県は3万7863円で、東京都の半分以下という結果でした。
47都道府県の平均家賃をみると5万5695円で、この額を上回るのは東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県だけです。
大都市圏でなければ平均家賃が5万円以下になっているところも多く、地方に移住すれば家賃を大幅に下げることが期待できます。
一方、地方は公共交通機関が都市部ほど充実しておらず、移動の際に車が必須です。
夫婦で移住する場合、勤務先などの状況によっては1人1台車を用意しなければならないこともあるでしょう。
1世帯あたりの車の保有台数が1台未満なのは東京、大阪、神奈川、京都、兵庫、埼玉、千葉のみで、それ以外の地域では1世帯あたり1台以上車を所有しています。
スローライフを始めるにあたって考慮しなければならないのは、家賃を少なく済ませられる反面、移動コストが上がるという点です。
生きる上で最低限かかるお金はどのぐらい必要なのでしょうか。
世帯主が仕事を探している世帯(家族に働いている人がいない場合)の平均消費支出をみると、平均で23万8544円、30代で16万7531円、40代で20万4374円となりました。
30代より40代のほうが平均消費支出額が増えている原因は、食費や教育費の影響が大きいことから、家族構成が関係しているものと考えられます。
ここに家族の人数分の社会保険料がかかります。
この結果から、どんなに節約をしなければならない状況でも、1人暮らしや夫婦2人暮らしならば1ヶ月あたり15~20万円、家族がいれば20~25万円ほどのお金がかかります。
1人暮らしや夫婦2人暮らしならば200万円前後、子どものいる家庭ならば250万円前後の年収が最低限必要だと考えておくと、私はよいと思います。