欧米人に比べて日本人女性の更年期症状が少ない理由
老化のスピードを抑えるのに有効な食品として、オススメしたいのが、豆腐、納豆、油あげ、大豆の水煮などの大豆食品です。
大豆の水煮は、缶詰でも売られています。
大豆に含まれているイソフラボンという成分は、女性ホルモンのエストロゲンと非常に似た構造をしています。
そのため、女性ホルモンと似た働きをし、女性の更年期症状を抑えたり、骨粗しょう症の予防になったりするのです。
日本人女性は欧米人女性に比べて、「顔がほてる」「のぼせる」「汗が出る」といった更年期症状が少ないといわれています。
その一因は、日常的に大豆食品を食べることが欧米人よりも多いからだと推測できます。
更年期症状にお悩みの方は、大豆食品を食べているか見直してみてください。
また、多くの研究によって、イソフラボンは血管の弾力性を保つ機能を改善し、血管の老化を防ぐことが証明されています。
悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす働きもあり、メタボリックドミノの進行を止める大きな役割を果たしています。
大豆のスゴさはこれだけではありません。
最近の研究から、イソフラボンから分解されてできる「エクオール」という物質が、イソフラボン以上に健康に良いことが判明したのです。
エクオールは、イソフラボンの中のダイゼインという物質から、腸内細菌による酵素の働きで作られる物質です。
イソフラボンと同じく、更年期症状や骨代謝の改善、閉経後における女性のメタボリック症候群の予防、肌の老化の抑止などに関わっていますが、エクオールの作用は、通常のイソフラボンの数倍もあるといわれています。
まさに、アンチエイジングの救世主としてエクオールは注目されています。
ただ、エクオールはすべての人が作り出せるわけではないのです。
腸内細菌は、個々人がそれぞれ100種類以上を持っていますが、誰もが同じ種類を持っているわけではありません。
どんな腸内細菌を持つかは、生まれたときの環境や親から受け継がれることで、誕生後すぐに決まります。
エクオールを作り出す腸内細菌はわかっているだけで約15種類ありますが、これらの腸内細菌を持っていない人は、イソフラボンを摂取してもエクオールが作られないのです。
○体内でエクオールを生成できる人は血管年齢が10歳若い
日本人はエクオールを作り出せる人と作り出せない人は、1対1だといわれています。
ある調査会社が、抗加齢ドックの受診者152名(男性61人、女性91人、平均年齢69歳)に協力してもらい、尿からエクオールの含有量を測定しました。
すると、60人がエクオールを持っていることが判明しました。
割合は約4割です。
やはり、日本人の約2人に1人程度がエクオールを作り出せると考えられます。
その検査では、その他にも驚きの事実がわかりました。
血管年齢が10歳も若かったのです。
また、認知機能検査の点数が高いことも明らかになったとのことです。
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