年金の見込み受給額は、日本年金機構が運用している「ねんきんネット」でも試算可能だが、利用登録が必要で、本人確認のための手続きがある。
だが、この「公的年金シミュレーター」では、IDやパスワードは必要なく、入力した生年月日や年収などの個人情報は記録されないという。
厚労省は「シミュレーターで気軽に試算をしてもらうことで関心を持ってもらい、より詳しい年金見込み受給額を把握できる『ねんきんネット』にも登録してもらえれば」と話す。
厚労省はなぜこのシミュレーターを開発しようと思ったのか。
背景にあるのは、年金制度をめぐる改革だ。2020年5月に成立した「年金制度改正法」により、年金を受け取り始める時期の選択肢が広がり、厚生年金が適用される短時間労働者が拡大されることになった。
この法改正により、2022年4月から、年金を受け取り始める年齢を75歳まで遅らせることができるようになった。
これまでは70歳までだった。年金を受け取り始める年齢は原則65歳からだが、早めて60歳から受け取ることも、最大75歳まで遅らせることもできる。
受け取り開始を遅らせると、年金額は増額される。1か月遅らせるごとに0.7%増額され、75歳から受け取り始めると最大で84%増額されることに。
一方で65歳よりも早めると、減額される仕組みだ。
「人生100年時代」と言われる今、働く高齢者が増えつつある。こうした中、年金の受け取り開始時期の選択肢を増やすことで、「高齢者に長く働いてもらいたい」との狙いがあるとのことです。
こちらからは以上です。お読みいただき、ありがとうございました😊