○紛失、失効のリスクがある
「マイナンバーカード」や「マイナ保険証」には、有効期限があります。
「マイナンバーカード」の有効期限は10年で、
「マイナ保険証」の有効期限は5年。
「マイナンバーカード」が失効した場合には、「マイナ保険証」も同時に失効します。
2016年に「マイナンバーカード」を取得し、2022年に「マイナ保険証」を取得した人は、2026年に「マイナンバーカード」を取得し直し、さらに2027年に「マイナ保険証」を取得し直さなくては、有効期限が切れて失効してしまいます。
「紙の保険証」にも有効期限はあって3年ですが、「紙の保険証」の場合には、有効期限が切れる前に自宅に新しい保険証が送られてきますから、わざわざ手続きしなくても新しい物に取り替えて使えばいいだけです。
シンプルで便利です。
しかし、「マイナンバーカード」「マイナ保険証」では、忘れず役所の窓口に行って手続きしなければなりません。
また、「マイナンバーカード」を子供にもたせて、どこかに置き忘れたり、紛失すると「マイナ保険証」も使えなくなりますから、それも心配です。
○詳細な医療情報は見られない
「マイナ保険証」なら、個人の医療情報を過去にさかのぼって見られるので、いつでもどこの病院でも適正な治療が受けられるというメリットを強調する意見も見かけます。
道で倒れても救急搬送する途中に「マイナ保険証」の情報で適切な処置が施されて、命を失うリスクが下がるというイメージを持っている方もおられるのではないでしょうか。
しかし、これには誤解があります。
病院と救急との情報共有はされていないし、「マイナ保険証」は医者のカルテの情報とも繋がっていません。
「マイナ保険証」で見られるのは、主に40歳から74歳は、メタボ検診の情報と75歳以上は後期高齢者健診情報など。
令和2年以降に実施した2年分の検診情報で、情報は5年経過すると見られなくなります。
患者のカルテではなく診療報酬明細書をベースとしたデータなので、たとえば5年前にガンで手術をした経過が、別の病院でわかるようにはなってはいません。
薬に関しても、令和3年9月以降に診療したものに限られていて、今のところ3年分の情報しかしか見られません。
情報の更新は1か月遅れになるとのことです。
これなら、リアルタイムに情報が更新されていく紙のお薬手帳のほうが役に立つ気もします。
こちらからは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。