AWオークションは、フロア(会場)オークションとインターネットオークションを開催しています。これまでフロアオークションに関しては29回の実績があります。
今回のオークションで密かに注目したのが、Lot番号205の10円青銅貨(ギザなし)、昭和61年、PCGS(MS65RD)です。
現行の10円玉は、大きく2種類に分けられます。縁がギザギザになっているギザ十と、ギザがない普通の10円です。ギザ十は昭和26年(1951年)から昭和33年(1958年)の間にのみ製造され、お釣りや両替で受け取ったときに集めているという方もいることでしょう。その中でも、特に未使用~完全未使用レベルのものがあれば高値で取引されます。 しかし今回高値で落札されたのは、ギザ十ではありません。実は昭和61年の10円玉には前期と後期という2種類があるのをご存じでしょうか。
このうち後期のものが大変希少であり、デザインが前期と異なるのです。実は、昭和61年の後期の10円玉は、収集家用に特殊加工された昭和62年の10円玉と同じデザインとなっています。 大きな特徴として、以下の3点が挙げられます。
翼廊の屋根の先端が前期は鈍角に対して後期は鋭角であること
・屋根の先端が前期は切れ目があるのに対して後期は鋭角で切れ目がないこと
・中央階段の縁が前期は縦線で分離されているのに対して後期はひとつなぎであること 昭和61年の後期の10円玉であれば使用感のあるものでも数万円程度に化ける可能性があります。ましてやオークションに出た代物は未使用~完全未使用かつRD(95%以上元の赤色のまま)という非常にレアなものであり、そう簡単に入手できるものではありません。
結果、20万円で落札、手数料含んで22.2万円、10円玉が2.2万倍へと化けたのですから、夢がある話ですね。
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